頭皮の臭い

 

ひぽぽ
どーも、こんにちは、
ひぽぽです。

 

足の爪って伸びてることに気付きにくいので、ついつい伸ばしっぱなしになっちゃいます。

すると爪の間に垢が溜まるんですけど、あの臭い、あなたも嗅いだことありますよね?

 

もー、むちゃくちゃ臭い! 臭過ぎて、むしろ好きになるレベル!

 

足の爪を切った時は思わずクンクン嗅がざるを得ません。

このような禁断の行為に興じていられるのも、ふだん足は露出しておらず、爪垢の臭いを他人に嗅がれることなどないからでしょう。

 

ところがです。

 

1ヵ月半ほど前のこと、私はふと気付きました。

自分の頭皮から、足の爪垢と同じ臭いがしている!

 

ひょっとして、今まで周りの人に臭いと思われていたのでは……。

毎日頭は洗っていたので、頭皮が臭いなんて思ってもみませんでした。

 

この頭皮の爪垢臭、原因は何なのでしょう?

 

 

いろいろな頭皮の臭い(ミドル脂臭・加齢臭・その他)

頭皮の臭いとしては、特定の年代の人に表れるミドル脂臭や加齢臭が良く知られています。

 

ミドル脂臭※1,2

ミドル脂臭とは30代半ば~50代半ばの男性に特有の使い古した油のような臭いで、後頭部から首の後ろ辺りを中心に発生します。

この臭いの原因になっているのが、皮脂・汗・皮膚常在菌(だれの皮膚上にも存在する菌類)の3つです。

ミドル脂臭の発生過程は下の図のようになっています。

 

ミドル脂臭の発生過程

 

皮膚常在菌は皮脂を分解・代謝して栄養源にしており、このとき中鎖脂肪酸が生じます。

また、皮膚常在細菌の中の表皮ブドウ球菌・黄色ブドウ球菌は汗に含まれる乳酸も栄養源として利用しており、これに伴ってジアセチルが生じます。

このジアセチルは使い古した油のような臭いがし、中鎖脂肪酸と混じり合うことでさらに不快なミドル脂臭となります。

 

加齢臭※2,3

加齢臭については知っている人も多いと思いますが、50代半ば以降に発生する青臭いような脂臭いような臭いです。

この臭いは胸や背中を中心に発生し(頭皮からも発生)、その原因は皮脂の酸化です。

加齢臭の発生過程は下の図のようになっています。

 

加齢臭の発生過程

 

皮脂中には加齢に伴って増えていくパルミトレイン酸という遊離脂肪酸が含まれています。

そして、このパルミトレイン酸が酸化されてできるノネナールが加齢臭の臭い成分です。

 

パルミトレイン酸の酸化反応は、皮脂中の成分であるスクワレンが紫外線などの働きによって酸化されることが引き金となって起こります。

 

その他

年代に関係なく発生する頭皮の臭いもあります。

その臭いの発生過程はミドル脂臭や加齢臭と似ており、皮膚常在菌が皮脂を栄養源にするときに発生する低級脂肪酸やアルデヒド類が臭いを発したり、皮脂と汗の混合物が酸化されて臭いを発したりします。

 

このように頭皮の臭いは様々であることは分かったのですが、頭皮から足の爪垢臭がしたという話は見つかりませんでした。

 

おれの頭皮の臭いの原因は何なんだ?

うーん、どうも私の頭皮の臭いは特殊なものみたいです。

じゃあ、あの爪垢臭の元は何なのでしょう?

 

足の爪垢は納豆やチーズみたいな臭いと言われますが、この臭いの元は主にイソ吉草酸という低級脂肪酸です。

この物質は納豆の臭いの元にもなっているので、足の爪垢と納豆が同じ臭いなのも当然です。

 

頭皮が臭い

 

イソ吉草酸は、表皮から剥がれ落ちた角質中のたんぱく質を主に表皮ブドウ球菌が分解・代謝することで作られます。※3

靴の中はムレやすく皮膚常在菌が多く繁殖しているため、強いニオイが発生するのです。

 

考えてみると、頭皮も髮に覆われているせいでムレやすく、皮膚常在菌が繁殖しやすいという点が靴の中と似ています。

私の頭皮は靴の中と同じような環境になっており、そのため足と同じ臭いがしたのかもしれません。

 

それで、頭皮の臭いへの対策は?

頭皮の臭いに気付いた一ヶ月半前は、臭いの原因のことなど全く知りませんでした。

なので、脂漏性皮膚炎(皮膚常在菌のマラセチア菌が原因)だった私はマラセチア菌が原因かと思い、脂漏性皮膚炎治療のために使っていた『ニナゾルシャンプー』の使用頻度を週1回から週2回に増やしてみました。

【脂漏性皮膚炎・ニナゾルシャンプーの詳細はこちら⇒え、脂漏性皮膚炎なの!? 私の頭皮のフケ・かさぶたの原因

 

すると徐々に臭いが弱くなり、今では頭皮の臭いはほとんどしなくなっています。

でも、これって納得できないんですよねー。

 

頭皮の臭いの謎

 

先ほど書いたように、爪垢臭の原因になる皮膚常在菌は主に表皮ブドウ球菌です。

『ニナゾルシャンプー』の有効成分であるケトコナゾールは、真菌(カビ)だけを殺す働きがあります。

真菌ではない表皮ブドウ球菌はケトコナゾールの影響を受けないはずなので、爪垢臭が治まるはずがないんです。

 

「じゃあ、マラセチア菌がイソ吉草酸を生み出してたんじゃないの?」とも思えます。

でも、マラセチア菌は皮脂を好んで栄養源にしているので、たんぱく質を栄養源にしたときに生じるイソ吉草酸をマラセチア菌が生み出していたとは考えにくいです。

 

うーん、分からん。

 

ただ、ケトコナゾールが真菌ではないアクネ桿菌の増殖を抑制したという実験結果※4もあるので、もしかしたらケトコナゾールが表皮ブドウ球菌の増殖を抑制したのかもしれません。

あるいはケトコナゾールが効いたわけではなく、自然に爪垢臭が治まっただけという可能性も考えられます。

 

何はともあれ、頭皮からの爪垢臭はほとんどしなくなったのでひと安心なのですが、年齢的にいつミドル脂臭が出てもおかしくありません。

なので、まめに頭皮の臭いをチェックする必要があります。

ミドル脂臭・加齢臭対策のシャンプーやボディウオッシュも売ってるので、ミドル脂臭が出た時には使ってみようと思います。

 

みなさんも、頭皮の臭いには注意してくださいねー。

 


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ここからは用語の説明なのでめんどうなら読み飛ばしてOK、関連ページへどうぞ

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<用語の説明>

■ 皮膚常在菌※5

私たちの皮膚上には様々な菌が住んでおり、これを皮膚常在菌と言います。

主に次のようなものが知られています。

 

(皮膚表層)

  • 表皮ブドウ球菌
  • 黄色ブドウ球菌
  • ミクロコッカス属
  • マラセチア菌(真菌)
  • 白癬菌(真菌)

(毛包・脂腺)

  • アクネ桿菌

 

私たちが健康を保つためには皮膚常在菌のバランスが保たれていることが重要であり、そのための重要な働きをしているのが表皮ブドウ球菌とアクネ桿菌です。

これらの菌が生み出す脂肪酸によって皮膚表面は弱酸性に保たれていますが、これにより皮膚常在菌の中でも病原性の強い黄色ブドウ球菌や真菌の増殖が抑えられています。

同様に、外部からやって来て皮膚に付着した病原性の強い細菌の増殖も抑えられています。

 

何らかの原因でこのバランスが崩れ特定の菌が増えすぎると、病気を引き起こすこともあります。

例えば、マラセチア菌は脂漏性皮膚炎、白癬菌は水虫、アクネ桿菌はニキビの原因になります。

また、皮膚常在菌は体臭の原因にもなっています。

 

■ 皮脂※6

皮脂腺から分泌される脂質と表皮の角質細胞に由来する脂質が混じり合ったもの。

皮脂の成分には、トリグリセリド・ジグリセリド・モノグリセリド・遊離脂肪酸・スクワレン・ワックスエステル・コレステロールエステル・コレステロールなどがあります。

 

また皮脂中の遊離脂肪酸には、ミリスチン酸・パルミチン酸・パルミトレイン酸・リノール酸・ステアリン酸・オレイン酸など様々な種類があります。

 

■ 遊離脂肪酸

皮膚常在菌の持つ酵素リパーゼによってトリグリセリドが分解されて生じます。

 

遊離脂肪酸の産生

 

脂肪酸は含まれる炭素原子の数によって分類され、炭素数2~4個のものを短鎖脂肪酸(低級脂肪酸)、5~12個のものを中鎖脂肪酸、12個以上のものを長鎖脂肪酸と呼びます。

 

<参考資料>
※1:株式会社マンダムNews Release『マンダム、ミドル男性に発生するニオイ成分を特定』
※2:株式会社マンダム情報サイト『男のにおい総研』(http://m-age.jp/smell/)
※3:合津洋子,『加齢臭発生機序に基づく対処商品の開発』,日本化粧品技術者会誌, 34(4),379-386,2000
※4:Takashi Sugita,『In Vitro Activities of Azole Antifungal Agents against Propionibacterium acnes Isolated from Patients with Acne Vulgaris』,Biol.Pharm.Bull.,33(1),125-127,2010
※5:太田敏子,『目に見えないヒト常在菌叢のネットワークをのぞく』,宇宙航空環境医学,49(3),37-51,2012
※6:小谷明,『ヒト皮膚における遊離脂肪酸の動態に及ぼす皮膚常在細菌ならびに化粧品の影響に関する研究』,コスメトロジー研究報告,11,40-45,2003

 

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